ケンプ＆シェリング＆フルニエ / ベートーヴェン：ピアノ三重奏曲集(F90G50410~2/西独盤)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDのなかから厳選して一枚のCDをご紹介させていただきます。

 

本日ご紹介するのはこちら。

 

・アーティスト / ケンプ＆シェリング＆フルニエ  Wilhelm Kempff

・タイトル / ベートーヴェン：ピアノ三重奏曲集

・レーベル / Polydor

・型番 / F90G50410~2

・備考 / 西独盤

■参考買取価格 / ¥1,500

 

ヴィルヘルム・ケンプ（Wilhelm Kempff 1895 – 1991）は、ドイツのブランデンブルク州ユーターボーク出身のピアニスト、オルガニスト、作曲家です。

 

父親がオルガニストであったこともあり、幼少期からピアノとオルガンを学び、非凡さを見せていました。その才能はベルリン音楽大学でロベルト・カーンとカール・ハインリヒ・バルトに師事したことで、さらに開花していきます。ピアノ組曲の作曲によりメンデルスゾーン賞を受賞すると、アルトゥル・ニキシュ指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番で共演を果たし、さらにはシベリウスの招きで北欧を歴訪し、スウェーデン王室から勲章を授与されました。

 

ナチス時代の経歴のために演奏会が制限される時期もありましたが、1950年代にはベートーヴェンのピアノソナタ全集をモノラルでリリースし称賛を受けると、晩年にはより自由な演奏スタイルが評価され、技巧よりも精神性を重視する演奏家として世界中のクラシックファンから愛されました。

 

さて本日ご紹介のCDは1969年8月と1970年4月にスイスのヴヴェイ市立劇場で録音された「ケンプ＆シェリング＆フルニエ / ベートーヴェン：ピアノ三重奏曲集(F90G50410~2/西独盤)」です。

 

ヴァイオリンのヘンリク・シェリング、チェロのピエール・フルニエ、そしてピアノのヴィルヘルム・ケンプと、20世紀における各楽器を代表する名手を揃えた、実に豪華な演奏で、ベートーヴェン生誕200年を記念したドイツ・グラモフォンの企画の一環として録音されました。三者による演奏はスケールが大きく、気品とニュアンスに富んでいます。ケンプのピアノが全体を巧みにまとめ、シェリングとフルニエが加わり、豊かな美音と力強いフレージングで愉悦の合奏を繰り広げています。

 

歴史的な名演奏が故にこれまで数々のCDに収録されていますが、本盤はその数あるCDの中でも、最も人気の高い西独盤です。

 

西独盤の魅力といえば、やはりその音質の素晴らしさでしょう。

音楽の発展において重要な役割を果たしてきた西ドイツは、高品質な録音に注力しており、優れた技術と厳格な品質管理により、クリアで豊かな音響を感じることができます。

総じてデジタル再生でよく感じる「ギスギスとしたノイズ感」や「スッキリしすぎた先細り感」というようなものがなく、クリアでありながらもアナログライクな温かみや瑞々しい質感で、アナログとデジタル両方の良い部分を感じられます。最近の「メリハリを効かせたマスタリング」の物と比較すると地味ですが、誇張のない自然な音であると言えるでしょう。

 

デジタル初期のCDは音が悪いという意見もよく目にしますが、本作には全く当てはまりません。市場に出回ることは滅多になく、手にする機会は少ないと思いますが、未聴の方にはぜひチェックしていただきたい作品です。

 

セタガヤCD買取センターでは、

ケンプ＆シェリング＆フルニエ / ベートーヴェン：ピアノ三重奏曲集(F90G50410~2/西独盤)

を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥1,500とさせていただいております。

 

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掲載日： 2023年08月7日