カラヤン / 1980年代 DG 録音全集(78CD)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDのなかから厳選して一枚のCDをご紹介させていただきます。

 

本日ご紹介するのはこちら。

 

・アーティスト / ヘルベルト・フォン・カラヤン　Herbert von Karajan

・タイトル / Karajan 1980s 1980年代 DG 録音全集

・レーベル / DG Deutsche Grammophon

・型番 / 4793448

・備考 / 78CD

■参考買取価格 / ¥8,000

 

ヘルベルト・フォン・カラヤン（Herbert von Karajan 1908 – 1989）は言わずと知れた20世紀を代表する偉大な指揮者です。その点は皆様ご存知のとおりかと思いますが、今回の全集CDをご紹介するにあたり、いま一度彼の傑出しているポイントを再確認していく作業が必要であろうと感じております。得手して偉大すぎる作家ほど偉大なことが当たり前過ぎて、逆に取っつきにくいものになりがちです。レアな録音を求めるのもそれはそれで一興ではありますが、今回は王道にしっかりと向き合っていきたいと思います。

 

まず注目したいのは、彼のカリスマ性です。

その統率力は圧倒的で、威厳さ、指揮する姿、立ち居振る舞い、どれをとっても完璧なほどカラヤンは光り輝いていました。それにプラスして、大豪邸に住み、別荘を複数所有したほか、ジェット機、ポルシェ、ヨットなどを自分で操縦するなどロックスターのような私生活も、大きな魅力の一つでした。

 

そして、彼はビジネスセンスも優れていました。

録音技術の発展と重なり、レコードの普及率も高まっていた時期にカラヤンは積極的に録音にも力を注ぎ、結果的に生涯で2億枚のレコードを売り上げます。

また、映像についても早くから興味を示しており、すでに1960年代からベルリン・フィルやウィーン交響楽団とのレコーディングを映像として残しています。ただ当時はまだ、ビデオが普及していないためこの先行投資はリスクが高く、私財を投じたカラヤンは人生最大の財政危機に面したようです。しかし、黄金時代のベルリン・フィルの最高の演奏を残した数々の映像は、まさに彼の生涯をかけた資産となりました。

これらのことから時には「音楽のセールスマン」と揶揄されることもありましたが、ベルリン・フィル団員の一人一人の収入をしっかりと増やすことにもつながり、結果的にオーケストラの「質」を向上させました。

音楽には金が掛かる事をよく理解していたカラヤンは音楽以外の事柄でもやれる事を全てやりきったのです。

 

最後はやはりその独特な美学です。

カラヤン・レガートとまで言われたレガートを多く使用し、音楽の流れを非常に大切にし、また、音響的ダイナミクスにも大きなこだわりを見せました。

それは「人工美」であるという拒否反応もありましたが、カラヤンは自身の美学が生んだ音楽性を生涯貫き通し、やがて新しいスタイルとして一般に認知されていったのです。

それは自己としっかり向き合っていた、カラヤンならではの勝利だったのではないでしょうか。

 

本日ご紹介のCDは「カラヤン / 1980年代 DG 録音全集(78CD)」です。

約200ページに及ぶ豪華なブックレットには、カラヤンの美麗な写真や、ムターとのインタビューなど興味深い記事が多数収録されています。それぞれのアルバムは光沢仕上げの紙ジャケットで、曲目は初発売時のカップリングで収録されているなど、ディテールへのこだわりが強く感じられます。

80年代の10年間はカラヤンにとって最も重要な作品が録音されていた時期であり、ベートーヴェンとブラームスの交響曲全集、ハイドンのパリとロンドン交響曲集、チャイコフスキーの後期交響曲、ブルックナーの7&8番、R・シュトラウスの主要管弦楽作品、モーツァルトとヴェルディのレクイエム、ムターとの4つのヴァイオリン協奏曲、1987年のニューイヤー・コンサートなどなど、カラヤンの音楽の魔法が感じられるはずです。

 

本日ご紹介のBOXは2014年に発売され、2017年に一度再販されたものの、現在は廃盤となっており、中古市場の価格も高騰傾向です。

 

セタガヤCD買取センターでは、カラヤン / 1980年代 DG 録音全集(78CD)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥8,000とさせていただいております。

 

大切なクラシックのCDの売却をご検討中でしたら、クラシックCD専門の査定担当が在籍するセタガヤCD買取センターにご相談下さい！よろしくお願いいたします。

掲載日： 2023年05月29日