フランソワ / ショパン：ピアノ音楽全集(TOCE-6221~30)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。

 

・アーティスト / サンソン・フランソワ　Samson François

・タイトル / ショパン：ピアノ音楽全集

・レーベル / EMIミュージック・ジャパン（1990

・型番 / TOCE-6221~30

■参考買取価格/ ¥4,000

 

サンソン・フランソワ（Samson François 1924年 – 1970年）はフランス・パリ出身のピアニストです。戦後のフランスで活躍し、ショパン、ドビュッシー、ラヴェルなどの演奏で名高い存在でした。詩的な直感力に溢れる天才肌で、フランス屈指のピアニストとして、華麗でインスピレーションに富んだ演奏で多くの人たちに愛されました。

 

幼少からピアノに親しみ、若くして天才と称され、エコールノルマル音楽院とパリ音楽院でマルグリット・ロンやイヴォンヌ・ルフェビュールに師事しました。しかし態度は時には挑発的で従順ではなかったと伝えられており、よい意味で彼の破天荒ぶり、カリスマ性の高さが伺えます。1943年にはロン＝ティボー国際コンクールで優勝を勝ち取ると、1947年にはアメリカデビューを果たし、瞬く間に世界を代表するピアニストになっていきました。

 

フランソワは自身が好きな作品に対しては徹底的な勉強をしましたが、嫌いな作品にはあまり時間を割かなかったと言われています。また、酒やタバコを愛し、健康を損ないながらも愛煙家として知られました。その独特の個性や情熱的な演奏は特にフランスと日本で広く支持を受け、ピアノ界の真の詩人として今も語り継がれています。

 

さて本日ご紹介のCDは1960年代に録音された「フランソワ / ショパン：ピアノ音楽全集(TOCE-6221~30)」です。

 

フランソワの演奏は詩的であることで有名ですが、実際は非常にエネルギッシュでもあり、独自のスタイルが際立っていました。ただ楽譜に忠実に演奏するのではなく、鋭い感覚で再構築しており、リスナーにはまるで名曲に新しい生命が吹き込まれたかのような感覚を与えます。本作の録音時には円熟期を迎えていましたが、若い感性を失うことなく思い切り自分の世界を表現する姿勢には誰しもが感動を覚えるでしょう。

特にショパンのピアノソナタ第２番「葬送」は、青春の夢と過去の悲しみが交錯する作品で、フランソワはその天衣無縫なピアノタッチで激情と静寂の対比を表現しており、物語を見事に描き出しています。

 

本録音は名演ゆえに今まで幾度となく音源化されています。近年でも2010年にワーナーからボックスが発売されるなど、フランソワ人気はこれからも続くでしょう。

本日ご紹介の盤はというと、EMIミュージック・ジャパンより1990年に発売された作品です。CDというメディアが登場してからまもない時期ということもあり、界隈は当時大変な話題となっていました。発売から30年以上たち、その希少性から中古市場での価格は高騰傾向です。

 

セタガヤCD買取センターでは、フランソワ / ショパン：ピアノ音楽全集(TOCE-6221~30)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥4,000とさせていただいております。

 

大切なクラシックCDの処分をご検討の際は、クラシック専門の査定担当が在籍するセタガヤCD買取センターでお願いいたします。

 

掲載日： 2023年11月27日