アラウ / ショパン：ピアノ独奏曲集(422038-2/西独盤)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

さて、本日も最近買取させていただいたCDの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。

・アーティスト / クラウディオ・アラウ Claudio Arrau
・タイトル / ショパン：ノクターン全集
・レーベル / フィリップス PHILIPS
・型番 / 422038-2
・備考 /  西独盤
■参考買取価格 / ¥4,000

クラウディオ・アラウ（1903 – 1991 ）は南米チリ出身でアメリカ合衆国を中心に活動した20世紀を代表するピアニストです。
早くから神童として知られ、1911年にサンティアゴでデビューし、同年チリ政府の援助によってドイツに留学。ベルリンのシュテルン音楽院でリストの高弟であるマルティン・クラウゼに師事しました。
以後は1927年にはジュネーブ国際ピアノコンクールに1位入賞するなど大成功を収め、ヨーロッパでの名声を確立。1941年にカーネギー・ホールに初登場し、翌年より本拠をアメリカに移しました。
第二次大戦後も世界的に活躍（日本には1965年初来日）し、最晩年までコンサート・録音を精力的に行うなど、文字通り「巨匠」の名にふさわしい活躍をみせました。

ベートーヴェン、シューマンなどのドイツ系の作曲家の作品を得意とするピアニストとして世界的に有名ですが、リストやショパンの演奏にも独自の境地を見せるなど、大柄で渋めの演奏が特徴で、抑制の効いた大人の世界は「噛めば噛むほど味が出る」と評価されています。

ご紹介のCDは1973〜1984年にかけて録音された「アラウ / ショパン：ピアノ独奏曲集(422038-2/西独盤) 」です。

24の前奏曲から、ワルツ第19番、4のバラード、ノクターンなど、アラウが得意とした楽曲が小気味よく収録されています。重厚な中にもロマンティシズムが息づいた演奏は現在では中々再現は難しく、ふと70年代のアムステルダムに思いを馳せてしまいました。パッと聴いてすぐに感動できるような派手さはないですが、じっくりと味わいながらこの録音芸術を噛みしめていたいと感じること請け合いでしょう。

大変に有名な演奏ですので、リマスターされる機会も多い録音ですが、本日ご紹介の盤はCDプレス最初期に発売された西独盤で中古市場の中でも最も人気の高い作品です。

西独盤の魅力といえば、やはりその音質の素晴らしさでしょう。

音楽の発展において重要な役割を果たしてきた西ドイツは、高品質な録音に注力しており、優れた技術と厳格な品質管理により、クリアで豊かな音響を感じることができます。

総じてデジタル再生でよく感じる「ギスギスとしたノイズ感」や「スッキリしすぎた先細り感」というようなものがなく、クリアでありながらもアナログライクな温かみや瑞々しい質感で、アナログとデジタル両方の良い部分を感じられます。最近の「メリハリを効かせたマスタリング」の物と比較すると地味ですが、誇張のない自然な音であると言えるでしょう。

デジタル初期のCDは音が悪いという意見もよく目にしますが、本作には全く当てはまりません。市場に出回ることは滅多になく、手にする機会は少ないと思いますが、未聴の方にはぜひチェックしていただきたい作品です。

セタガヤCD買取センターでは、アラウ / ショパン：ピアノ独奏曲集(422038-2/西独盤)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥4,000とさせていただいております。
大切なクラシックCDの処分をご検討の際は、クラシック専門の査定担当が在籍するセタガヤCD買取センターでお願いいたします。

掲載日： 2023年11月10日