ロジェストヴェンスキー / ブルックナー：交響曲全集 完全版 第２巻(CDVE-04368/8CD)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。

 

・アーティスト / ゲンナディ・ロジェストヴェンスキー Gennady Rozhdestvensky

・タイトル /  ブルックナー：交響曲全集 完全版 第２巻

・レーベル / Victor

・型番 / CDVE-04368

・備考 / 8CD

■参考買取価格 / ¥12,000

 

ゲンナディ・ロジェストヴェンスキー（Gennady Rozhdestvensky 1931-2018）は、ロシアのモスクワ生まれの指揮者です。

 

音楽家一家で育ち、本名はゲンナディでしたが、有名な父親であるニコライ・アノーソフとの混同を避けるため、母親の旧姓であるロジェストヴェンスキーを名乗りました。

その父親からモスクワ音楽院で指揮を学び、18歳のときに、プロコフィエフのバレエ音楽「シンデレラ」を指揮してデビュー、20歳のときにはチャイコフスキーの「くるみ割り人形」を指揮して高い評価を受けます。一流音楽家の仲間入りを果たした後は、ソ連の作曲家たちの作品の指揮を多く務めた一方で、ベンジャミン・ブリテンのオペラ「夏の夜の夢」をロシアで初演するなど、幅広い活躍を見せました。

1970年代後半から国外での活動も増えましたが、ソ連当局は才能の流出を恐れ、ソ連文化省交響楽団を設立し、ロジェストヴェンスキーを音楽監督に任命しました。

この楽団をソ連崩壊までの間鍛え上げ、ブルックナーの交響曲全集などの偉大なプロジェクトをはじめ数多くの業績を挙げています。

 

ロジェストヴェンスキーは長い指揮棒を用いるスタイルで有名で、「爆演系指揮者」と渾名され、そのパフォーマンスは観客を大いに盛り上げました。一方で、様式感と音楽の造形力を持ち併せ、響きの洗練を追求するなど、情熱と冷静の二面性を持つ、ファンからも評論家からも高く評価された指揮者でした。

 

さて本日ご紹介のCDは1983年代に録音された「ロジェストヴェンスキー / ブルックナー：交響曲全集 完全版 第２巻(CDVE-04368/8CD)」です。

 

ロジェストヴェンスキーのブルックナー演奏は、金管の咆哮や弦楽の強靭さ、ティンパニの強打など、独墺系ピラミッド型サウンドに馴れた耳にとっては時折刺激が強過ぎるかもしれませんが、その解釈は実に見事です。特に第9番のフィナーレでは、無駄な伝統に縛られない新しいブルックナーを聴かせ、同様に第4番のスケルツォでは改訂の正当性をしっかり示しながらテンポをおとすなど、大胆かつ驚くべきアプローチを見せています。

彼はキャリアを通じてブルックナー特有のヴァージョン問題に積極的に取り組んでおり、録音時点で存在していたほぼ全ての作品をレコーディングするという力の入れようでした。その真摯な表現は恣意的なところが一切なく、ピュアな音楽家としての一面が垣間見得ます。

 

この演奏は以前に国内盤でシリーズ発売されましたが、本日ご紹介の盤は2009年に発売された限定版で、すべての録音を2巻に収めた完全版と言えるでしょう。

中古市場でも人気は高く、中々手に入りづらい1作となっています。

 

セタガヤCD買取センターでは、ロジェストヴェンスキー / ブルックナー：交響曲全集 完全版 第２巻(CDVE-04368/8CD)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥12,000とさせていただいております。

 

大切なコレクションをご処分の際はぜひセタガヤCD買取センターにお声掛けくださいませ。

 

掲載日： 2024年01月12日