ローラ・ボベスコ / プレイズ・クライスラー 2 (32CD-3051)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDのなかから厳選して一枚のCDをご紹介させていただきます。

 

本日ご紹介するのはこちら。

 

・アーティスト / ローラ・ボベスコ Lola Bobesco

・タイトル / プレイズ・クライスラー 2

・レーベル / PHILLIPS

・型番 / 32CD-3051

・備考 / 国内初期

■参考買取価格/ ¥5,000

 

クラシックCDのなかでも女性ヴァイオリニストものは一際人気があるのですが、そのなかでも特に人気のアーティストがローラ・ボベスコです。

 

ローラ・ボベスコ (Lola Bobesco 1921- 2003)は、ルーマニアのクレーヨーヴァー生まれのヴァイオリニスト。指揮者の父親を持ち、幼いころに音楽の才能を開花させました。1928年パリに留学しジョルジュ・エネスコやジャック・ティボーに学び、1937年「ウジェーヌ・イザイ・コンクール」に入賞。その後、本格的な演奏活動を始めました。1980年に初来日を果たして以降、たびたび来日し多くのファンを獲得。2003年に亡くなりましたが、現在でも非常に人気があります。

 

本日ご紹介のCDは1984年オランダ・ユトレヒトでのスタジオ録音「ローラ・ボベスコ / プレイズ・クライスラー 2 (32CD-3051)」です。

収録されているのは、世界的に知られるヴァイオリンの巨匠・フリッツ・クライスラーのいわゆる「クライスラーの偽作」として有名な諸作品です。

 

クライスラーは、演奏旅行先の歴史的な図書館などで忘れ去られていた作品を発掘し、それを単に演奏するだけでなく、自身の創造力を結集して再構築し、過去の作曲家の作品を「再発見」したと称して演奏し、出版していました。

 

ある時、ニューヨーク・タイムズの音楽記者が「編曲」として紹介されているのにもかかわらず、オリジナルの楽曲が見当たらないことに疑問を抱き、クライスラーに尋ねると、クライスラーはどの曲のどの部分が引用し、どの部分が自身の創作であるかを詳細に説明しました。

 

この発言は『ニューヨーク・タイムズ』で公表され、当初は議論の的となりましたが、後にフランスのバロック音楽やヴィヴァルディの再評価につながるきっかけとなったことも事実です。クライスラーの独自のアプローチは、完成度の高さから世界のヴァイオリニストたちの定番レパートリーとして広く受け入れられました。

 

ボベスコは詩情豊かなフランス系音楽やバロック音楽の演奏で特に高い評価を得ており、今作でも絶品と呼べるその優雅な演奏スタイルで、一貫した気品ある音の美しさを表現しています。

その音は洗練された気品としなやかさを持ち、丁寧な表現は即興的で変化に富んでおり、同時に美しさと魅力を備えています。しっとりとした柔らかな音色の広がりはどこまでも魅惑的です。

 

人気の録音のため、近年においてもTOWER RECORDS PREMIUM CLASSICSより発売されるなど、再発も盛んに行われていますが、本日ご紹介の盤はその中でも一際人気の高いCD黎明期の1986年にPHILIPSから発売された大変貴重な日本国内最初期盤にあたる一枚です。現存する枚数が非常に少なく、付属品完品で状態良好品を見つけるのはかなり困難といえるでしょう。

 

セタガヤCD買取センターでは、ローラ・ボベスコ / プレイズ・クライスラー 2 (32CD-3051)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥5,000とさせていただいております。

 

大切なクラシックCDの処分をご検討の際は、クラシック専門の査定担当が在籍するセタガヤCD買取センターでお願いいたします。

 

掲載日： 2023年08月10日