クレンペラー / ワーグナー：管弦楽曲集 第２集(TOGE-15042/SACD)

お世話になります。セタガヤCD買取センター、クラシック担当です。

 

さて、本日も最近買取させていただいたCDのなかから厳選して一枚のCDをご紹介させていただきます。

 

本日ご紹介するのはこちら。

 

・アーティスト / オットー・クレンペラー Otto Klemperer

・タイトル / ワーグナー：管弦楽曲集 第2集

・レーベル / EMI Classics

・型番 / TOGE-15042

・備考 / SACD

■参考買取価格 / ¥9,000

 

オットー・クレンペラー（Otto Klemperer 1885 – 1973）は、ドイツ生まれの指揮者・作曲家です。20世紀を代表する名指揮者の一人として知られています。ドイツ圏の古典派から現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、晩年の録音では厳格なテンポによる楽曲の形式を強調するアプローチを追求しました。

 

幼少期より母から音楽の英才教育を受け、ホッホ音楽院に進学後も指揮と作曲に情熱を注ぎました。グスタフ・マーラーに推挙され、プラハのドイツ歌劇場の指揮者としてスタートし、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やウンター・デン・リンデン国立歌劇場で指揮を務めました。順調なキャリアを送っていましたが、第二次大戦の最中、ナチス政権樹立によりドイツを去ることを余儀なくされます。

亡命先のアメリカではロサンジェルス・フィルハーモニックの指揮者としてオーケストラの質を向上させるなど活躍を見せましたが、健康問題に苦しみ、一時期は音楽監督の座を失う時期も過ごしました。第二次大戦後ヨーロッパに帰還し、ブダペストのハンガリー国立歌劇場で監督を務めましたが、ここでもまた政治的な問題から辞任することとなります。

 その後、晩年となった1954年にフィルハーモニア管弦楽団とレコーディングを開始し、EMIから多くのレコードをリリースすると、これにより忘れられていた彼の名は広く知れ渡り、ようやく巨匠として世界的な名声を得ることとなりました。

その独自の指揮スタイルにより、音楽界に深い影響を与えた偉大な指揮者として、今も多くのファンに愛され続けています。

 

さて本日ご紹介のCDは「クレンペラー / ワーグナー：管弦楽曲集 第２集(TOGE-15042/SACD)」です。

 

本作が録音された1960年ごろはクレンペラーが大火傷から復活し体調が優れていた時期にあたり、メンデルスゾーンの一連の録音など、後に名盤と言われるものを含め、多くの録音が行なわれました。

当時多くの独墺系指揮者が歌劇場からキャリアをスタートさせていたこともあり、クレンペラーもワーグナーのオペラを得意としていました。各楽曲は、クレンペラー独自のゆったりとしたテンポ設定による重厚で剛毅なアプローチが特徴で、フルトヴェングラーのようなテンポの変化やアッチェレランドのようなドラマティックな表現は採用されず、インテンポが基調とされています。クナッパーツブッシュと比較すると、テンポの設定では近いものの、クレンペラーの演奏は剛毅で武骨な性格を持っており、これはブルックナーの交響曲の演奏でも共通する特徴ですが、聴き手によっては作曲家よりもクレンペラーの個性が際立つこともあります。このような特徴がクレンペラーのワーグナーの管弦楽曲集に対する評価が別れる要因ですが、それを差し置いても本演奏は一般的に名演と評価されるものです。

 

それゆえに幾度となくCD化されており、様々なバージョンのCDが流通しています。

本盤はその中でも評価の高い2012年に発売された「EMI CLASSICS 名盤 SACDシングル・レイヤー・シリーズ」からの1枚です。

本シリーズはHS2088やArtといった旧来のマスタリング規格をさらにブラッシュアップさせたことで、当時クラシックファンの間で大きな話題となりました。元々評価の高かったEMI盤オリジナルの質感を、よりナチュラルに再現すべくアビーロードスタジオでの新たなマスタリングを実施し、サウンド面での魅力がさらに向上した録音作品となっています。

従来のCD盤とは比べ物にならないほど、音質の鮮明さ、音圧、音場の幅広さが素晴らしく、それによって、本演奏の魅力を再確認できると同時に、SACDの潜在能力の高さを実感できます。

 

セタガヤCD買取センターでは、クレンペラー / ワーグナー：管弦楽曲集 第２集(TOGE-15042/SACD)を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥9,000とさせていただいております。

 

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掲載日： 2023年08月16日